婦人科がん術後の排尿障害
婦人科がんの手術(骨盤内のがんの広汎手術)はとても大きな手術です。色々な後遺症がありますが、その中でも個人差の大きい、排尿障害について。
術前は妊孕性が無くなることや、これから先どうなるのか不安でノーマークだったのですが、すっごく泣かされたのはコレでした。
ただこれは、非常に個人差があるみたいです。←重要
トイレは大丈夫!になる方もおられますし、 術後何年たっても導尿が必要な方、 上手く排尿できず逆流して腎臓を悪くしてしまう方、未だに体調によって排尿の調子が悪かったりする人もいます。
排尿障害は、手術で膀胱の神経が傷ついておきます。
「神経因性膀胱」と呼ばれていて、尿意を感じない、感じにくくなり、尿が溜まりすぎる、たまった尿が逆流して腎炎を起こしたり、膀胱炎や細菌に感染しやすくなる...等など、という症状が出ます。
当時わたしは、排尿障害?とは思ったものの、眠いから寝る、尿意を感じたから排尿する、という感覚のものだったために、全く想像できていませんでした。
術後尿管バルーンがはずれた後、生きてきた中で問題など無かった”尿意というもの ”がまったく行方不明で、かなーりうろたえました。
たった数日前、どーやって出してたのか?とか全然わからないのですね、尿意が無くなっているので。
もちろんスムーズな排尿を取り戻すため、術後に排尿訓練をします。
水の流れる音に思いをはせるといいよ、とか、
ウォシュレットで刺激すると良いよ、とか、
膀胱の入り口を開けたり閉めたりするイメージ、とか、
息を吐きながら前かがみになって、ふーって優しく恥骨の上辺りを押すとか、
色々アドバイスをもらっておトイレで格闘するのですが、、、全然だめだめ。
自力で出せる量が少ない場合は、導尿といって、尿道口に導尿カテーテル(ストローのようなもの)を入れて出すのですが、自力ではちょっとしか出ないのに、カテーテルを入れたら残尿がめっちゃめちゃ出るという、、、
ううう(ノД`)
入院している間は看護師さんが優しくして下さいますが、退院したら全部ジブンでやらないといけません。←これはほんとに慣れます
わたしはとても落ちこぼれでした。
退院後も、全然出ないときもあって、情けなくて、トイレで何度も泣きました(ノД`)
出るときは出るのに、出ないときは全然出ませんでしたし、
朝起きたら信じられないぐらい尿が溜まっていてびっくりしたり、電車に乗るのが不安だったり、、、夜中に尿が溜まりすぎて漏らしちゃわないかとか気になったり。
半年ぐらいは導尿セットがかかせず、本当にほんとうに不安でしたが。
そのうち出るようになります!笑
気にしすぎるのもほんとに駄目です(気になって当然ですが
大きい手術をしたんやし、神経切れてるかもだし、もうコレしょうがないんじゃないかなぁとか、導尿だって必要なときは必要でいいか、とか、思えるようになった辺りから、いい方向へ向かってきたような気もします。
外で導尿が必要になった場合も、最近はオストメイト対応の障害者トイレも増えてきてますし、気にせずにばんばん障害者トイレを借りて導尿すればよいし、出かけやすくなってますしね。
何年も経った今は、術前どんなだったかはもう全く思い出せなくて、
尿意?というか、トイレに行こうかな?という感じの感覚になっています。
排尿にすこし時間はかかるときもあるし、和式トイレがずらっと並んだ所だと、何故か洋式じゃないと安心してできないので半泣きになるし、時間ごとにおトイレに行けず、溜まりすぎてた!とかってこともあったり、たまーに膀胱炎になりますが、
わりと普通にできるようになっていますし、普通に生活できてます。
だから大丈夫ですよ('∀`)
術後の排尿障害でお悩みになる方や、今悩んでおられる方の何かになれば幸いです。